第8回 雄々しき翼 猛禽類たち
ミサゴ
日本海側から強い西風を受けると鴎島では、上空に上昇気流が発生し、それを頼りに猛禽類が、エゾヤチネズミ(鴎島に生息)や小鳥を狙ってホバリングする姿をよく目にしました。
中でも、平成26年の冬には、チョウゲンボウがホバンリングしているとそれを邪魔しにハヤブサがやってくるところをよく目にしました。
鴎島でホバリングをするもう1種はノスリで、時々草原に急降下してネズミを捕っていました。島はそんなに広くないことから、生息するネズミもそうは多くないと考えられ、ノスリが常駐することはありませんでした。ホバリングで有名なミサゴは、伏木戸の立岩の上でヒナを育てる繁殖している状況を見ることができましたが、鴎島周辺ではほとんど通過するだけで、2回だけ鴎島の岩場で休んでいるのを見ただけです。それ以外は上空を移動する姿しか見ることはありませんでした。トビよりも羽ばたきがしっかりしていて、水中ダイビングの時の抵抗に翼が耐えられるようになっていることがうかがえました。上ノ国の天の川ではよくホバリングしている姿を見かけました。水深が浅くて、ハンティングに手頃だったのでしょう。
オジロワシ
真冬になると、いよいよ御大の登場といった感じで、オジロワシが江差の上空を滑空します。2回に1回は、つがいでの飛行して、ねぐらは松ノ岱の奥の方にあるようです。津花から街の上空を経て愛宕方面との行き来をよく見かけました。
オオワシ
オオワシは、初年には確認できませんでしたが、3年目からはよく見かけるようになりました。羽ばたきがオジロワシよりしっかりしていて、羽のぶれが少ないです。それだけスピードと重いものを運ぶ能力があるものと感じました。
札幌ではよく見かけたチゴハヤブサは、江差で見かけることはなく、ただ一度だけ、鴎島の上の電線に止まって休んでいるのを見ました。羽がボロボロだったので、カラスやほかの猛禽類に襲われたのかもしれません。
トビ
最後にトビですが、愛宕や津花の上空で時々カラスに追われている姿を見ました。また、秋から冬には鴎島の港側のイタヤカエデの枝によく留まっていて、港内に浮かんでいる魚を探していました。カラスに追われている割には、羽の状態がよく、また身体も大きい状態から、時々オジロワシかと思うようなこともあり、漁港に近く餌状態は悪くなかったのだなと感じていました。
- Menu -