アルコール依存症について
アルコール依存症とは
大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、自分の意志ではやめたくても、お酒をやめられなくなる状態で、仕事や家庭生活など生活面にも支障が出てくることがあります。
アルコール依存症は少量でも口にすると、ほどよい量で切り上げることが難しいというコントロールの障害でもあり、依存症になるまで飲んでしまう背景には「私は依存症ではなく、ただの大酒飲み。やめようと思えばいつでもやめられる」と依存症であることを「否認」しているからです。
否認によって適切な相談や治療につながりにくく、治療につながったとしても、その後に一度でもお酒を飲むと元の状態に戻ってしまうため、アルコール依存症の回復には本人の取り組みだけでなく、周囲のサポートがとても重要になります。
回復に向けてどうすれば良いか
飲酒による身体疾患、借金、家族崩壊、生死に関わる問題など、お酒をやめなければどうにもならなくなった状態を自覚(底つき体験)をしないと、心からお酒を止めるという気持ちが起こらないと言われています。しかし、底つき体験には本人・家族にとって大きな代償を伴うため、そこに至る前にアルコール依存症の理解を深め、周囲の支援を一致させて本人に関わることが大切です。
依存症におけるやりがちな対応
「尻ぬぐい」です。これは、本人がお酒によって起こした問題の解決、借金の支払い、迷惑をかけた人や警察へかわりに謝りに行く、お酒を買いに行くこと、などを指します。恥ずかしいから、かわいそうだから、うるさいからなどと思って周囲で問題解決をしてしまうのは、本人がお酒で人に迷惑をかけていることを実感せず、飲酒しやすい環境を整えていることにもなります。
このように知らず知らずアルコール依存症の人に巻き込まれ、お酒の使用を助けてしまうような対応を「イネイブリング」と言います。
依存症の理解を深めるために
厚生労働省のホームページでは、依存症の家族が対応しがちなテーマでミニドラマを作成しているほか、依存症を知るための情報が掲載されています。
自助グループについて
江差断酒会(活動休止中:令和7年3月現在)
同じ悩みを抱えた当事者同士が集い、回復に向けてお互いにサポートするグループ活動のことです。当事者同士で分かち合い、依存症の理解を深めることが治療への第一歩であり、自助グループにつながり続けることが回復の支えとなります。まずは、江差保健所健康推進課健康支援係までご連絡ください。
渡島地域
渡島保健所または函館市保健福祉部までお問合せください。
函館断酒会、AA日吉グループ、AA函館しょうわグループ(函館市)
道内の自助グループに関する情報
アルコール依存症だけでなく、道内にはギャンブルや薬物といった依存症の自助グループもあります。