ガサエビ(正式名:イバラモエビ) (上ノ国)

ガサエビ(正式名:イバラモエビ) (上ノ国町)

gasaebi-5.jpg市場に出回らない貴重なガサエビを上ノ国で堪能してほしい (画像はYouTubeにリンクしています)

ガサエビの生産者 漁師 市山 昭義 さん

上ノ国の海産物やガサエビの特徴

上ノ国町は、イカやホッケなど日本海の水産資源が豊富な地域で、古くから漁業が盛んでした。その中でもガサエビは、上ノ国町を代表する海産物です。ガサエビは頭がギザギザとしている見た目から、「ゴジラエビ」や「鬼エビ」とも呼ばれることがありますが、荒々しい風貌に反してその味は格別です。

 

濃厚な甘みと引き締まった身は歯ごたえが最大の特徴で、このガサエビからはとても良い出汁がとれ、身だけではなく余すところなく味わうことができます。産卵期に腹ではなく頭に卵を持つのも、ガサエビの変わった特徴です。

ガサエビ漁について

私は60年この漁をしています。先代から数えると100年にもなります。上ノ国の漁業の歴史の中でガサエビ漁と一緒に歩んできました。上ノ国のガサエビは狙って獲ることができないもので、他のエビ漁の際に紛れて獲れます。そのため、GPSなどに頼っても、海流などから漁場を的確に捉えなければ獲ることは難しいです。

 

また、ガサエビは、とてもデリケートで鮮度が落ちやすく、水温が高いとすぐに死んでしまうため、冬の間に漁獲します。その他の季節にも漁をしますが、冷水機で水温を管理しながら大切に扱っています。

地域の漁師同士が手を合わせて

日本海の海は荒々しく、波も高く潮も非常に早いです。そのため、身の引き締まった海産物が豊富に水揚げされます。ガサエビも日本海の恩恵をいっぱいに受け上質なものが漁獲されます。しかし、その海で漁をすると言うことは、網やロープが痛みやすく切れてしまうこともしばしばあります。水温に敏感なガサエビの品質を維持するために、使用する冷水機での温度管理には費用もかかりますが、この漁は地域共同で行なっています。漁師同士が手を取り、知恵や経験を伝えあいながら上ノ国を代表する海産物としてガサエビを盛り上げる一心で漁に取り組んでいます。

消費者に感じてもらいたいこと

ガサエビは一般的にはなかなか市場には出回らない貴重なエビなので、是非上ノ国町に足を運んでその良さを感じてもらいたいです。身の美味しさや食感の良さはもちろんのこと、頭を粉末にして取る出汁はエビの風味が凝縮されており、余すところなく食べられるガサエビを堪能してもらいたいです。荒々しくも私たちに美味しい海産物を届けてくれる上ノ国の日本海を感じてください。

 

 

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